テキーラの価格を圧迫する消費者需要とアガベの価格

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テキーラ生産者は、過去4年間で飲料がより高価になっている原因は、需要の高まりとアガベ価格の上昇だと述べています。

消費財の価格を追跡するメキシコの企業、イスカム社のデータによると、テキーラのボトルは平均438ペソ(23米ドル)で、2015年に比べて23%高くなっている。

金融サービス会社ActinverのアナリストであるJosé Antonio Cebeira氏は、El Financiero紙に、テキーラの価格を押し上げる要因の1つは、アガベシロップなど他のアガベ製品の需要増加だと語った。

「その原因は、産地表示により、一部の地域でのみ生産できるテキーラに対する強い需要だ」と彼は述べた。 「また、国際的なレベルでのアガベシロップや甘味料の成功、これらすべてがアガベの価格を押し上げています。」

テキーラは、5つの州で生産されたアガベからのみ作ることができる原産地呼称と、アガベ植物が熟すのに7年もかかることから、植物の供給が制限され、生産者が需要の上昇に対応することが困難になっています。

そしてアガベは、テキーラよりはるかに速く高価になってきています。 モンテレイ技術研究所のカルロス・リゲン教授(ビジネス)によると、アガベ1キロの価格は過去5年間で8倍になり、3ペソから26ペソになりました。

アガベはテキーラの製造コストの60%以上を占めています。 そのため、テキーラが高価になっているにもかかわらず、テキーラ会社の利益率は過去5年間で平均50%減少しているのです。 ホセ・クエルボ、ドン・フリオ、ヘラドゥラというブランドを所有するベクレ、ディアジオ、ブラウン・フォーマンはいずれも、アガベの価格上昇により利益率の圧迫を訴えています。

しかし多くのテキーラ企業は、低下した利益率を売上増加により補っています。 メキシコの国立統計機関、イネギによると、テキーラメーカーは2019年第1四半期に8550万リットルを生産し、5年前の同時期より48.4%増加した