水性クリーム
水性クリームに関する簡単な医薬品情報-その正体や安全な使い方-
水性クリームとは
湿疹などの乾燥肌の緩和に使われる、べたつかない保湿剤・エモリエントクリームです。 乳化軟膏と水を混ぜて作られます(水中油型乳化物とも呼ばれます)。 石鹸の代用品や洗顔料として使用すると、皮膚の表面に油の層を作り、その下に水を閉じ込め、皮膚の表面から水分が蒸発するのを防ぐという働きをします。 このように、肌の水分を保持し、乾燥を抑える働きがあります。 エモリエント剤と保湿剤について詳しくはこちら。
2種類の水性クリーム
水性クリームは、どのメーカーのものでも同じ処方というわけではありません。 現在、水性クリームには、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)という成分が含まれているものと、SLSが含まれていないものの2種類があります。
SLSは、長時間つけたままにしておくと、肌に刺激を与える。 そのため、ほてりやチクチク感、かゆみ、赤みなどの皮膚反応を起こすことがあります。 これらの反応は、水性クリームをエモリエント剤として使用したときに見られましたが、洗い流す洗顔料や石けんの代用品として使用したときには見られませんでした
SLSを含む水性クリームは、使用後に必ず洗い流してください。 エモリエント剤や保湿剤として使用しないでください。 SLSを含まない水性クリームは、リーブオンエモリエント剤としても、石けんの代用品としても使用できます。
必ず医師または薬剤師に、お持ちの水性クリームの種類を確認し、使用方法をアドバイスしてもらってください。 以下は目安です。
水性クリームの使い方(石けんの代わり)
水性クリームは、石けんの代わりに使用する、石けん代替品としておすすめです。 石けん(シャワージェルやバブルバスを含む)は、皮膚を刺激して乾燥させることがあります。 そのため、湿疹を悪化させることがあります。 水性クリームは、通常の石けんのように泡立ったりすることはありませんが、皮膚をよく洗浄します。 入浴前や入浴中に使用することができます。
- ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)が含まれている場合は、洗い流して、長時間皮膚につけないようにする必要があります。
- 水性クリームにSLSが含まれていない場合は、洗い流す必要はなく、肌につけたままでも大丈夫です。
注意:お風呂やシャワーで水性クリームを使うときは、床が滑りやすくなるので、バスマットやシャワーマットを使って事故を防ぐようにしてください。
起こりうる副作用
水性クリームの副作用は、まれなものです。 人によっては、皮膚が赤くなったり、かゆくなったりするような過敏症やアレルギー反応の兆候が見られることがあります。 これは、湿疹や皮膚炎の再燃と混同されることがあります。 このような症状が出た場合は、医師または薬剤師に伝えてください。
詳細はこちら
エモリエント剤と保湿剤 Dermnet NZ
Emollients for eczema Patient Info, UK
Emollient and barrier preparations NZ Formulary
Aqueous Cream – moisturiser or irritant? メドセーフ社、2012年3月