Anoplocephala perfoliataによる馬の回盲部接合部の病理変化

生後15カ月から13歳までの、定期的に食肉処理場に送られている31頭の混血馬を無作為に選び、この研究を実施した。 寄生虫のいない11頭(対照群)とA. perfoliataの自然感染に罹患した20頭が含まれた。 すべての馬で,死後30分以内に回盲部(ileocecal junction)を採取した. その後,腸管試料を流水で洗浄し,直ちに10%中性緩衝ホルマリンに入れた. 一方、回盲部に付着している条虫成虫を直接数え、記録し、流水で洗浄した後、10%ホルマリン液に浸して保存した。 回収した条虫はラクトフェノール溶液に浸した後、スライドにマウントし、形態学的パラメータを用いて同定を行った(Euzeby 1981)。 31頭の馬を,記録された条虫の数に基づいて4群に分けた:条虫0のN群,条虫1~20匹のA群,条虫20~100匹のB群,条虫100匹以上のC群であった. 組織学的検査では,粘膜/粘膜下層のリンパ球および好酸球性炎症性浸潤,腸絨毛の萎縮/融合,びらん/潰瘍性病変,杯細胞の変性変化,腸リンパ濾胞過形成を評価した。 0は病変なし,1は軽症,2は中等症,3は著明な病変であった. その結果、記録されたスコアの合計に基づいて、粘膜および粘膜下層の損傷が以下のように等級付けされた。 回盲部では,円筋層と縦筋層の厚さを画像解析(NIS-Elements Br-2)により定量化し,肥大化状態を同定した. 各サンプルについて,ENSの病理組織学的調査は,3cmの連続切片3枚における腸間膜神経節に対する平均線密度,神経細胞数,色素分解性/壊死性神経細胞の平均割合を形態学的に評価した。

一般線形モデル (GLM) により,寄生負荷と粘膜および粘膜下病変の病理組織学的グレードの間の有意な相関を確認した. 一元配置分散分析(ANOVA)とTukeyの多重比較検定により,腸管神経節の数,神経細胞の数,色分解性/壊死性神経細胞の割合,筋層の厚さ,記録された条虫の数に基づいて識別されるグループの間の有意差の検出を行った. 有意水準は5%とした。 統計解析はR 2.7版ソフトウェア(GNU GENERAL PUBLIC LICENSE, Free Software Foundation, Inc, Boston, USA)を用いて行った