APP/PS1 transgenic mice treated with aluminum: an update of Alzheimer’s disease model

Alzheimer's disease(AD)の患者で見られる認知、行動、生化学、病理組織の異常全てを模倣できる動物モデルはまだ存在しない。 我々は、ADの病態を研究する上で、アミロイド前駆体タンパク質(APP)やプレセニリン-1(PS1)などの遺伝因子とアルミニウム(Al)などの環境因子との相互作用を考慮し、感受性を決定することにした。 本稿では、アルミニウムをトリガーとするAPP/PS1トランスジェニックマウスにおけるADモデルを提供する。 動物モデルは、APP/PS1トランスジェニックマウスに塩化アルミニウムを1日1回、5日間脳室内マイクロインジェクションすることにより確立された。 野生型(WT)マウス20匹とAPP/PS1トランスジェニック(TG)マウス20匹を2群(対照群とAl群)に分け,それぞれ左側脳室内に栓付きステンレス製インジェクターを用いてマイクロインジェクションを実施した. 最終注入後20日目にMorris水迷路課題を用いて学習・記憶能力の行動機能評価を行った. このADモデル'の脳を分析した。 (1)アミロイドβ免疫組織化学染色、(2)トンネル染色、(3)アポトーシス率、(4)カスパーゼ3遺伝子発現。 ここで、アルミニウムに暴露された APP/PS1 トランスジェニックマウスでは、認知能力の低下と神経細胞の損失が示され、それは APP/PS1 TG 単独およびアルミニウムに暴露された WT マウスより広範囲であった。 これらの知見は、APP および PS1 遺伝子の過剰発現と Al 過負荷との間に密接な関係があることを示 している。 また、Alに曝露したAPP/PS1 TGマウスは、ADモデル改良のための潜在的価値を有することが示唆された。