Association of body position with severity of apneic events in patients with severe nonpositional obstructive sleep apnea
Study objective.体位と無呼吸イベントの重症度との関連。 重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)患者において、仰臥位で発生する睡眠時無呼吸事象の重症度と側臥位で発生する睡眠時無呼吸事象の重症度を比較する。
デザイン。 当院の睡眠障害病棟で完全な睡眠ポリグラフ評価を受けたOSA患者30名のグループにおける無呼吸イベントの変数のレトロスペクティブな分析である。
患者。 重度のOSA患者(呼吸障害指数70.1+/-18.2)で、非位置位患者(NPP)、すなわち仰臥位RDIと側位RDIの比が< 2(仰臥位RDI = 85.7+/-11.7, 外側RDI = 64.8+/-17.3 )、睡眠段階2において側位で>または=30の無呼吸イベントと仰臥位で30の無呼吸イベントがあった30名を研究に参加させた。
測定。 各体位における30回の無呼吸イベントについて、以下の変数を評価した:無呼吸持続時間(ApDur)、最小脱飽和度(MinDes)、Δ脱飽和度(ΔDes)、覚醒期間(DurArous)、最大いびき音量(MaxSL)、Δ心拍数(Delta-HR)。 さらに、ApDurの比率として評価される他の3つの変数(Rate-D = Delta-Des/ApDur, R-HR =Delta-HR/ApDur, R-Arous = DurArous/ApDur)も算出された。
結果を説明する。 睡眠段階2において,仰臥位で発生した無呼吸は側臥位で発生した無呼吸より有意に重篤であった. 両姿勢におけるApDurはDurArous,Delta-HR,MaxSLと有意に相関したが,Delta-Des,MinDesとは相関しなかった. ApDurは両姿勢ともDurArousと直線的な相関があった。 2つの回帰直線の傾きは同程度であったが(p=0.578)、仰臥位無呼吸の回帰直線切片は側臥位無呼吸のそれよりも有意に高かった(p<0.0001)。 また、覚醒で終わらない仰臥位無呼吸イベントの平均数は、覚醒で終わらない側臥位無呼吸イベントの平均数より小さかった(それぞれ4.4+/-6.0 vs. 10.5+/-6.7; p< 0.0001 )。 また、横向き姿勢で解析した無呼吸事象900件中、覚醒(> 15秒)で終了したのは4件(0.44%)であったが、仰臥位姿勢では37件(4.1%)あった(p<0.001)。
結論 以上の結果から,仰臥位と側臥位で無呼吸事象が多い重症OSA患者でも,側臥位で睡眠中に発生する無呼吸事象は,仰臥位で発生する無呼吸事象よりも重症であることが示された。 このように、仰臥位睡眠時に悪化するのは無呼吸事象の数だけでなく、おそらくそれに劣らず重要なのは無呼吸事象の性質そのものである。