Beck Depression Inventory II: Evaluation of psychometric properties and cut-off points in a Turkish adult population
Beck Depression Inventory-IIの心理測定特性を評価する研究は過去に多数行われている。 しかし、これらの研究の中で、オリジナルのカットオフスコアが他の文化圏に適用可能かどうかを検討したものはなかった。 そこで、心理測定学的特性の評価に加え、トルコ人集団のBDI IIのカットオフスコアも決定した。 DSM-IV基準によりうつ病性障害と診断された非臨床患者(n = 362)および臨床精神科外来患者(n = 176)のデータを収集した。 内的一貫性とテスト・リテスト信頼性、収束的妥当性と判別的妥当性の分析が行われた。 2つの確認的因子分析、1つは今回の探索的因子分析から派生したもの、もう1つは当初の研究で提案されたもので、両群について実施された。 トルコ人集団のカットオフスコアを決定するために、受信者動作特性曲線が利用され、0-12は最小、13-18は軽度、19-28は中等度、29-63は重度のうつ病であることが明らかにされた。 非臨床群および臨床群の内部一貫性はそれぞれ.90および.89であり,テスト・レトルトの安定性も高かった(r = .94)。 収束的妥当性、判別的妥当性の結果は満足できるものであった。 臨床群では本モデルを確認し、非臨床群では両モデルを同様に確認した。 さらに、軽症、軽度、中等度、重症のうつ病を分類するカットオフスコアは、これまでアメリカ人集団に対して提案されてきたカットオフポイントと極めて類似していた。 以上より、BDI IIはトルコ人集団において、健全な心理測定学的特性と同等のカットオフスコアを有することが明らかとなった。