Cardiovascular Effect of chronic high-dose atriopeptin III infusion in normotensive rats
Sprague-Dawley ラット78頭に浸透圧ミニポンプで60 micrograms/kg/hr, または蒸留水のいずれかのatriopeptin III(APIII)を7日間持続静脈内注入した. 7日目に約半数の動物(ビヒクル投与ラット20匹、APIII投与ラット21匹)に心機能評価のための器具を装着し、心臓重量測定のために終了させた。 心機能評価中もミニポンプは設置したままであった。 さらに7日目に残りの動物から浸透圧ポンプを取り外し,さらに7日間経過させてから心臓重量と心機能を評価した。 APIIIを7日間投与したラットの平均動脈圧(MAP)は,ビヒクルを7日間投与したラットに比べ有意に低下した(-9%,p<0.05)。 また,APIII投与群では全心室重量(-7%),左心室重量(-8%)および右心室重量(-9%)の減少が認められた(心室重量はすべて体重で標準化)。 ヘマトクリット値(HCT)はAPIII投与群で有意に高値(13%,p<0.05)であった. APIIIの慢性投与は心室機能および局所血管抵抗に影響を与えなかった。 APIII投与終了後7日目にはMAPおよびHCTのビヒクル投与群およびAPIII投与群の差はみられなくなった。 心臓重量に対する影響は部分的に回復し,全心室重量dryと左心室重量dryはわずかに減少した(それぞれ-4%と-5%,p<0.05). 心機能のどの指標についても、2つの回復グループ間に差は認められなかった。 別の実験では,APIII(60μg/kg/hr)を静脈内投与したところ,投与開始後24時間の間に尿量が有意に増加した(pは0.05未満,varに対する相対値). 以上の結果より,APIIIの大量利尿剤の慢性投与は,正常血圧のラットにおいて心血管系機能全般への影響は比較的少ないと考えられた.