Role of Basal Lamina in Tissue Interactions

Abstract

基底膜は、上皮細胞や内皮細胞の基底面にある細胞膜に密着した細胞外構造で、筋肉や脂肪組織の周囲に見られる。 成体組織における基底膜の主な機能はおそらく支持的なものであるが、胚発生期には基底膜が異種組織間相互作用の制御に関与している可能性を示す重要な証拠がある。 唾液腺や乳腺の上皮組織では、発生過程における基底膜の組成の変化が、器官の最終形態に至る分岐形態形成に重要であると思われる。 歯の器官形成過程では、選択的な基底膜の分解と、発達中の上皮と間充織の間の直接的な細胞接触が記録され、細胞分化に必要であることが示唆されている。 これらの形態学的観察から示唆されるように、基底膜のターンオーバーには、基底膜の合成と分解の両方が関与していることは間違いない。 我々は、in vitroでの基底膜再構成に明らかに必要ないくつかの因子を研究し、エナメル器官上皮培養液に添加したフィブロネクチンがin vitroでの基底膜形成に必要な手がかりとなることを発見した。 また、子牛胎児血清と歯乳頭間充織調整培地も、基底膜の再構成に特異的なシグナルを与えることがわかった。 さらに、フィブロネクチンは歯乳頭間充織から産生され、培地中に放出され、間充織調整培地で培養された上皮採取片から単離されることがわかった(上皮採取片自身はin vitroではフィブロネクチンを作らない)