Solitary Angiokeratoma of Vulva Mimicking Malignant Melanoma

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血管腫は表皮の過形成と過角化を伴う表皮におけるいくつかの拡張血管が特徴の良性の血管腫です1。 外陰部の血管角化腫はまれな臨床所見であり,通常はFordyce型の一部として複数の病変を伴う2。単発性血管角化腫は主に下肢に発生し3,他の部位も報告されているが,外陰部の単発性血管角化腫の存在はまれである4。 65歳女性(患者1)と67歳女性(患者2)は,それぞれ右大陰唇(図1)と左大陰唇に青黒く成長する無症状病変を呈した。 両者とも悪性黒色腫が疑われたため,切除術を受けるために外部の医師から紹介された。 身体所見では,それぞれ直径0.5cmと0.3cmの青黒い球状の小結節が認められた。 皮膚鏡検査(患者1)で暗色の裂孔を認めた。 外陰部病変の病理組織学的検査(患者2)では,真皮乳頭部に拡張した充血した血管空間が認められ,その上には血管角化症,過角化症,乳頭腫症を伴い,血管角化腫と一致した(図2)。 右大陰唇に青黒い粒状の結節を呈する血管角化腫(患者1)

図2.右大陰唇の血管角化腫(患者1)

図3.右大陰唇の血管角化腫(患者4)

以前は、外陰部血管角化腫の診断を確定するために生検が必須と考えられていました。しかし、ダーモスコピーは血管角化腫の診断に有用なツールとして登場し10、我々の患者の一人(患者1)でも診断の補助として役に立ちました。 したがって、外陰部の血管角化腫の生検の前にダーモスコピーを実施すべきであると考える